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    新型コロナウイルスに対してのマスクの有効性について。

    感染症対策のマスクの有効性についてですが、基本的な考え方としては、患者さんがマスクを着用することにより飛沫防止ができ病原菌の拡散防止にはつながりますが、予防効果は明確な根拠はありませんでした。しかし最近、5月17日に香港大学の研究チームがハムスターを使った実験により、マスクの着用をすることで新型コロナウイルスの感染リスクを2割以下に抑えられる可能性があることが分かったと発表しました。 香港メディアによると、実験では新型コロナウイルスに感染させたハムスターを入れたケージを、健康なハムスターのケージの隣に設置。感染したハムスターの側から健康な側に風を送ったところ、1週間以内に15匹中10匹がウィルス に感染した。(66.7%) 一方、健康な側のケージに医療用マスクで作った障壁を取り付けると感染率は33.3%に、感染した側につけると16.7%に低下した。また、マスクありの状態で感染したハムスターは、マスクなしの感染に比べ、体内のウィルス量が少なかったという。研究チームを率いた袁国勇教授は「マスクの有用性は明らかだ。感染しても、ウィルス量が少なければ重症化や死亡リスクは低くなる」と述べました。 まだまだ新型コロナウイルスは収束しそうにありません。油断せず、マスク着用で乗り切りましょう。  

    2020.05.27

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    新型コロナの感染抑制能を持つVHH抗体の取得に成功のニュースです!

    北里大学は2020年5月7日、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対して感染抑制能力を有するVHH抗体の取得に成功したと発表しました。この研究成果は、新型コロナウイルス感染症の治療薬や診断薬の開発につながることが期待されています。この取り組みは、北里大学大村智記念研究所ウィルス感染抑制学研究所、Epsilon Molecular Engineering(EME)、花王安全性科学研究所の研究グループの共同研究によるものです 花王はまず、EMEとともに候補VHH抗体の配列情報の取得に取り組みました。無数に存在するタンパク質の中から標的分子に結合するタンパク質を効率的に取得するため、タンパク質とタンパク質をコードするDNAを連結させるEMEの技術「cDNAディスプレイ技術」を活用しました。続いてヒト培養細胞で発現させた新型コロナウイルスの表層に存在する「S1タンパク質」を標的分子に用いたスクリーニングを実施し候補となるVHH抗体の配列情報を取得しました。 次に、長年の研究開発で培ったバイオ生産技術を活用することで、候補VHH抗体の配列情報から得られた候補遺伝子の人工合成を行い、微生物によるVHH抗体産生を行いました。作製したVHH抗体の標的分子に対する結合能を評価したところ、VHH抗体が標的分子と結合することが確認できました。 その結果、VHH抗体を添加した場合に新型コロナウイルスの細胞への感染が抑制されていることが確認できました。このことから、取得したVHH抗体は、新型コロナウイルスに結合するだけでなく、感染抑制を有することが明らかとなりました。 今回の研究では、新型コロナウイルスに対して結合することで感染能の抑制が期待できるVHH抗体の取得に成功しました。この成果は、新型コロナウイルスの治療薬や検査薬の開発につながることが期待できます。今後、今回の成果を世界中で活用できる方法について検討し、発信していく方針です。 そもそもVHH抗体とは? ラマやアルパカなどのラクダ科動物の抗体の中には、軽鎖を伴わず重鎖だけで形成される抗体が存在し、その重鎖の可変領域はVHH(variable domain of heavy chain of heavy chain antibody)抗体、単一ドメイン抗体、また、通常の抗体のサイズ150-160kDaに対して12-15kDaと小型であることからナノボディ(nanobody)とも呼ばれています。 ナノボディは小型であることから、化学修飾や抗体薬物複合体への展開が容易であり、大腸菌や酵母を製造工場として利用可能であります。 サイズが小さいことに加えて、通常の抗体の半分の数の3つのループ状の相補性決定領域(CDR1/2/3)で抗原に結合することも特徴であり、これもあって、通常の抗体が入り込めないような領域に位置する抗原を認識することが可能になります。また、CDR1とcDR3のループがより長いことが、結合親和性と特異性に有利に働きます。 CDR以外の領域にも特徴があります。 CDRをつなぐ領域(framework region)に多く分布する親水性アミノ酸が水溶性を高め、また、温度やpHの変化に対してより安定であります。 こうした特徴を備えていることから、ナノボディの基づく診断薬や治療薬の開発が注目を集め、2019年には2価のナノボディcaplacizumab(Cabivi)が、後天性血栓性血小板減少性紫斑病治療薬としてFDAに承認されました。 ナノボディ作出法 抗原で免疫したラマやアルパカなどの動物から血液を採取し、そのB細胞から可変領域を含むcDNAライブラリーを構築し、種々のディスプレイ法に組み込みスクリーニングし、固定化した抗原を使って、候補ナノボディを確認し、in vitro/in vivoでの機能解析や標的との複合体構造解析へと進みます。 東南大学が構築・提供し、2,391種類のナノボディのデータが蓄積されているInstitute Collecsion & Analysis Nanobody(iCAN)データベースの配列から、ナノボディ開発を進めることも可能であります。 参考文献:Bio nikkeiBP,  criso-bio.blogより

    2020.05.26

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    尿酸値とは。

    尿酸は細胞の核酸(DNA/RNA)の成分であるプリン体が、細胞が古くなって分解される際に一緒に分解されてできる物質です。また、プリン体を含む食品の摂取によっても体内に入ります。尿酸の産生と排出の量は一定の範囲で保たれているため、血液中に存在する量も基準値の範囲内で推移しています。尿酸は痛風の原因物質であるため血中濃度を確認します。 基準値の上限は、尿酸の血液中での飽和濃度に相当します。つまりその数値を超えるとそれ以上は血液中に溶け込めなくなり、各関節や腎臓、尿路などに沈着していきます。関節部に沈着すると痛風を起こし皮膚が赤く腫れ痛みを伴い、腎臓や尿路に沈着すると結石になります。腹部超音波では腎臓に強い白く光ったような小さな丸い形でみえます。(腎臓結石、腎臓石灰化) 膀胱に排泄されていれば尿沈査で尿酸結晶として鋭い針状の結晶が顕微鏡内で確認できます。血液中では尿酸値が高値(7.0㎎/dl以上)を示します。 ☆正常値(基準値):男性(3.0~6.9㎎/dl)、 女性(2.5~6.0㎎/dl) 尿酸値が高いと高尿酸血症と診断され、関節に鋭い結晶物が出来、痛風がはじまります。 尿酸値を高める原因には、尿酸の産生が高くなる場合と、尿酸の排泄量が低下する場合の2通りが有ります。またプリン体を多く含む食品を好んで口にしている場合も高くします。 尿酸値の生産を多くする原因としては、悪性リンパ腫、白血病、溶血性貧血、甲状腺機能低下症があげられます。また、慢性腎不全や脂質異常症などがあってり、利尿薬を服用していたりすると、尿酸の排泄量が低下し、尿酸の血中濃度が上昇します。 低値の状態が続く場合は、低尿酸血症といえます。多くは腎性低尿酸血症であり、腎臓での再吸収障害が原因です。また、重度の肝疾患やキサンチン尿症、ウィルソン病などが原因となっている場合があります。 なお、尿路結石や運動後急性腎不全を起こしやすいといわれています。 尿酸値はつねに変化しているので、複数回の検査を行い高尿酸血症の診断を確定します。 高尿酸血症と診断されたら、まず食事療法を行うことを求められます。 食事療法では、プリン体を多く含む食品の摂取を減らし、アルコール類の飲用をできるだけ減らすことがポイントとなります。アルコール類では、とくにビールはプリン体を多く含むので摂取量を減らすことが肝心です。 プリン体を多く含む食品 きわめて多い食品(可食部100mg当たりのプリン体含有量300mg以上) :煮干し、かつおぶし、あんこうの肝、干しシイタケ、鶏レバー、まいわし(干物) 多い食品(可食部100mg当たりプリン体含有量200~300mg) :豚レバー、大正エビ、まあじ(干物)、牛レバー、かつお、さんま(干物) 水分を積極的に摂って尿量を増やす、野菜を中心とするアルカリ性食品を多くとり尿をアルカリ性に保つなどの努力も必要です。適度に運動する習慣を心がけたり、ストレスを解消したりすることも効果をたかめます。 食事療法だけでは不十分な場合は、薬物療法も行われます。 尿酸の産生を抑える薬、尿酸の排泄を促す薬、尿をアルカリ性にする効果のある薬などが使用されます。 高尿酸血症は遺伝によって発病するケースもあります。ただし、この場合、高尿酸血症そのものが遺伝するのではなく、尿酸値が高くなりやすい体質が遺伝すると考えられています。したがって食事内容に注意するなど家族性高尿酸血症の発症誘因を遠ざけていれば、高尿酸血症の発症する危険性はかなり低くなります。親子など同じ血縁の人たちも同様の注意を払うことがたいせつです。 引用  : 病院で受ける 検査と数値がわかる事典   成美堂出版

    2020.05.17

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    生活習慣を見直してみませんか?

    こんにちは。 新型コロナウイルス(COVID-19)が世界的規模で流行し、外出自粛などで皆さんストレスの多い日々を過ごされているかと思います。 大変な毎日ですが、みなさん生活習慣を見直して健康意識を高めてみませんか?   生活習慣改善の7項目(動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017年版) 禁煙し、受動喫煙を回避する 過食と身体活動不足に注意し、適正な体重を維持する 肉の脂身、動物脂、鶏卵、果糖を含む加工食品の大量摂取を控える 魚、緑黄色野菜を含めた野菜、海藻、大豆製品、未精製穀類の摂取量を増やす 糖質含有量の少ない果物を適度に摂取する アルコールの過剰摂取を控える 中等度以上の有酸素運動を毎日合計30分以上を目標に実地する   上記が生活習慣改善の7項目です(動脈硬化性疾患予防ガイドラインは5年おきに改訂)。 なかなか7項目全てを積極的に行うのは難しいことですが、 まずは標準体重の維持や食べ物に気を付けるなど、ご自身にとって簡単なところから始めていきましょう。   自分の標準体重を知ろう! 標準体重は身長(m)×身長(m)×22の計算式で算出することができます。 身長160㎝の方の場合は、1.60×1.60×22=56.32㎏が標準体重となります。 また、標準体重を目標に身体活動量に適した摂取エネルギー量と栄養素バランスを維持しましょう。 適正エネルギー摂取量は標準体重×25~30kcalで算出できます。 体重60㎏の方で1500~1800kcalとなります。   食品摂取の目安とは? 食塩は1日6g未満、アルコールは1日25g。 ※日本酒は1合、ビールは中瓶1本、ワインはグラス2杯程度です。 炭水化物の比率を50~60%にして野菜、果物、大豆、魚の摂取を増やすなどが目安です。 動脈硬化予防に有効な栄養素を摂取しましょう、EPA・ビタミンC・ビタミンE・リコピンなど。 EPA→青魚(あんこうの肝、アユ、サバ、イワシなど) ビタミンC→ピーマン、アセロラ、レモンなど ビタミンE→カボチャ、ナッツ、うなぎなど リコピン→トマト、スイカ、ピンクグレープフルーツなど   運動の目安とは? 生活習慣病予防のために、まずは今の生活に10分間の運動を加えるところから始めましょう。 (10分間の階段昇降、軽いジョギングなど)   生活習慣見直しのポイントを少しご紹介させていただきました。 コロナウイルスが流行している日々で、なかなか普段の生活習慣を変えるのは難しいことだと思います。 まずは3食きちんと食べ、よく睡眠をとることから始めてみてください。 また、マスク着用で体内に熱がこもり、さらにマスクの中は常に湿った状態で喉の渇きを感じにくい状態になっています。 いつも以上にこまめな水分補給を心掛けてください。  

    2020.05.14

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    気管支喘息が最近アレルギー体質でなくても発症する方が増えてます。

    中高年の発症率が増加するなど喘息の常識が変わってきました。 成人後の患者数は60~70代がピーク 近年喘息で悩んでいる人が年々増えています。 2015年に厚生労働省が行った調査によれば、治療を受けている患者数は約120万人に上がり、治療を受けていない人も含めれば、潜在的な患者数はすくなくとも450万人以上と推測されています。 患者数の人口比でいえば、成人のぜんそくは全体の3~4%(未成年は約7%)を占めています。つまり、成人の20~30人に1人はぜんそく持ちになり、その割合からすれば、ぜんそくは身近な病気でいつ誰が発病しても不思議ではありません。 ぜんそくといえば、子どもの病気というイメージが強いのですが実は大人の患者数も多く特に60~70代に発症しています。成人の患者さんで小児ぜんそくを経験している人は3/2程度で、残りの3/1は大人になって初めて発症しているのです。   気管支の内側が炎症を起こして狭くなる 日本アレルギー学会が制作した「喘息予防・管理ガイドライン」によれば、慢性的な気道の炎症が基本病態である」と定義され、主症状は激しいセキ込み、ゼーゼー、ヒューヒューと呼吸音のする喘鳴があることです。 また、息を吐きにくかったり就寝時に胸が苦しくなったり、寝ているより座っている方が呼吸しやすかったりするほか粘りのある痰がなかなか吐きだせないのも特徴です。 なお、ここでいう気道とは、特定の器官を指す名称ではなく、鼻や口から吸い込んだ空気を肺まで送る空気の通り道をいいます。   気道は、上気道と下気道にわかれ、鼻から喉頭(のどぼとけ)までが上気道、気管から肺までが下気道で、一本の細長い管になっています、喉頭からはいまでは気管でつながり、肺の中には気管からさらに枝分かれした気管支が広がっています。 特にぜんそくの人は、気管支の内側が炎症を起こして狭くなっています。呼吸をするたびにヒューヒュー、ゼーゼーと鳴る喘鳴は、狭きなった気管支を空気が無理に通ることで起きる空気の摩擦音なのです。 このような気管支炎症がセキや呼吸困難を招いておることから、ぜんそくを正式には「気管支ぜんそく」といいま 年間2000人近くが命を落としている     ぜんそく症状のレベルは、ヒューヒュー、ゼーゼーという喘鳴だけで息苦しさはない軽症のものから、動くことさえできなくなる大発作まで次の4階段があります。   1.喘鳴・・・喘鳴は聞こえるが咳や痰はほとんどなく運動すると息苦しさを感じる程度 2.小発作・・・咳や喘鳴などが続き、普段から多少息苦しさを感じるが夜は眠れる 3.中発作・・・咳や喘鳴が酷くなりひどくなりかろうじて立っていられる状態。呼吸が苦しくて横になって寝られず座った方がらくになる 4.大発作・・・激しいせき込みや息苦しさで身動きが取れず、会話も困難な状態。上体を起こして前かがみにならないと呼吸ができない。 大発作が起こると最悪の場合、死に至るケースもあります。薬物治療が普及している現在は、以前に比べれば死亡者数は減っているものの、それでも年間に2000人近くが年間に命を落としているため、早めに薬物治療を受けて、ぜんそくをコントロールすることが必要になるのです。 大人になって初めて発症するケースでは60代以上のカゼをきっかけにぜんそくを起こす事がよくあります。本人はカゼが長く続いれると思っているうちに、発作を起こして救急車で運ばれることも少なくはないです。   そのため、カゼで熱が引いたあとも咳や喘鳴、息苦しさなどが数週間続いてる場合は、ぜんそくの症状である可能性が考えられます。 これらの症状を放置していると、中発作、大発作へと悪化していく恐れもあるの、咳や喘鳴が長く続いてる人は、できるだけ早めに内科、呼吸器科、アレルギー科、耳鼻咽喉科などを受診して下さい。

    2020.05.13

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    血糖値とHbA1cについて。

    こんにちは! 本日は、気になる方も多いであろう、血糖値についてご紹介します。   そもそも血糖値とは、生活習慣病の1つ、糖尿病を発見するきっかけとなる検査です。糖尿病治療の評価をしていく上でも非常に重要な指標の1つです。 糖尿病は薬で血糖値をコントロールすればそれでOK…? 実は他にも病気を誘引しうるものであり、かつ生活習慣病というだけあって、生活習慣を見直すことで予防ができるもの(2型糖尿病)です。 また、血糖値が検査時点での値を示すものであるのに対し、HbA1cは過去1~2ヶ月の血糖の平均値(コントロール状況)を示します。 これらの数値の意味合いを知ることでご自身の健康状態を知り、生活習慣を見直すきっかけとしていただけたら幸いです。   空腹時血糖 血糖とは、血液中のブドウ糖のことで、ヒトのエネルギー源です。食事や運動により値は常に変化しますが、血糖値をコントロールするホルモンで調節されています。 このホルモンによるコントロール状況=血糖値の調節が正常かどうかを確認するため、血糖値の検査を行います。食事などの影響を受けないよう空腹時に行うため、空腹時血糖と言い、9時間以上絶食した後の状態で検査を行います。   〇空腹時血糖検査の基準 空腹時血糖値 判定区分 126mg/dl以上 糖尿病型 110~126mg/dl未満 境界型 100~110mg/dl未満 正常高値 100mg/dl未満 正常型 境界型とは、いわゆる糖尿病予備軍の状態です。   HbA1c 血液中に占めるグリコヘモグロビン(血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンと血糖が結合した物質)の濃度を調べる検査です。血糖値が常に高い状態が持続していると、この数値も上昇します。 血糖値が食事や運動の影響を受けやすいのに対し、グリコヘモグロビン値は過去1~2ヵ月の平均的な状態を表します。そのため、日頃生活習慣が乱れてしまっている方が「血液検査があるから…」と、検査直前の2~3日前から暴飲暴食を慎んだり運動に精を出しても、検査結果にはほとんど変化が生じません。日頃の成果が目に見えてしまう検査なのです。 数値としては、6.2%未満で「優」と評価され、6.5%以上で糖尿病が強く疑われます。   〇HbA1cの血糖コントロール目標値 血糖正常化を目指す際の目標 合併症を予防する際の目標 治療強化が必要な際の目標 6.0%未満 7.0%未満 8.0%未満 適切な食事療法・運動療法のみで達成可能な場合や、薬物療法を行っている場合でも副作用なく達成可能な場合の目標 対応する血糖値として、空腹時血糖値130mg/dl未満、食後2時間血糖値180mg/dlが目安 低血糖などの副作用や、そのほかの理由で治療の強化が困難な場合の目標 数値目標は年齢、既往歴などにより個別に設定されます。参考値にされてください。     糖尿病は罹患すると、一生付き合っていく必要のある病気です。 早期に自身の状況を把握し、生活習慣を見直すことで予防できる病気でもあります。 検査を受けて終わり、ではなく、ご自身の健康のために、検査結果を活かし、生活習慣を見つめ直すきっかけにしていただけたらと思います。

    2020.05.12

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    新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対する内視鏡洗浄における安全性と当院の取り組み。

    当院の内視鏡の洗浄は、感染対策の基本的な考え方として、全ての検査において感染性があるものとして取扱うスタンダードプリコーション(標準予防策)の考え方のもと、消化器内視鏡学会のガイドラインを準拠し、内視鏡検査一件ごとに手洗いと内視鏡洗浄機にて確実に消毒・洗浄をしております。   当院ではクリーントップKD1という内視鏡洗浄消毒器を使用しております   新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対す強酸性電解水の消毒効果は有効と思われます。   その根拠は、例えば各種ウイルスに対するクリーントップ(強酸性電解水)消毒効果は次に示す通りです。   エンベローブなし3種 ・ポリオウイルス1種・アデノウイルス5型・パポバウイルス(SV40) エンベローブあり1種 ・ワクシニアウイルス   エンベローブとは 脂肪・タンパク質・糖タンパク質から出来ている膜で、ウイルスが増殖して細胞から 飛び出してくるときに細胞の成分をまとって出てきたものです   エンベローブのあるウイルスはアルコール消毒からダメージを受けやすい エンベローブのないウイルスはアルコール消毒が一般的に効きにくい傾向にあります。   つまり、ワクシニウイルスと同じエンベロープ有する種に該当する新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対して消毒効果は高いと思われます。   次に、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対する有効塩素の消毒効果として、 厚生労働省は「物の表面の消毒には次亜塩素酸ナトリウム(0.1%)が有効的である」 と公表しています。 「クリーントップ」シリーズが消毒のために使用する強酸性電解水と、次亜塩素酸の活性本体はどちらも有効塩素であり、その作用機序が同じであることから、同様に抗ウイルス活性を示すと推測されます。   洗浄によるウイルス除去効果 内視鏡使用後の軟性内視鏡は、用手による前洗浄が行われた上で、消毒前の工程として機械洗浄も行います。これら洗浄によるウイルス除去(減数)効果もあると推定されます。   このことにより当院で使用している「クリーントップKD1」は、新型コロナウイルスを消毒除去すると推測いたします            

    2020.05.10

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