血糖値とHbA1cについて。
こんにちは!
本日は、気になる方も多いであろう、血糖値についてご紹介します。
そもそも血糖値とは、生活習慣病の1つ、糖尿病を発見するきっかけとなる検査です。糖尿病治療の評価をしていく上でも非常に重要な指標の1つです。
糖尿病は薬で血糖値をコントロールすればそれでOK…?
実は他にも病気を誘引しうるものであり、かつ生活習慣病というだけあって、生活習慣を見直すことで予防ができるもの(2型糖尿病)です。
また、血糖値が検査時点での値を示すものであるのに対し、HbA1cは過去1~2ヶ月の血糖の平均値(コントロール状況)を示します。
これらの数値の意味合いを知ることでご自身の健康状態を知り、生活習慣を見直すきっかけとしていただけたら幸いです。
- 空腹時血糖
血糖とは、血液中のブドウ糖のことで、ヒトのエネルギー源です。食事や運動により値は常に変化しますが、血糖値をコントロールするホルモンで調節されています。
このホルモンによるコントロール状況=血糖値の調節が正常かどうかを確認するため、血糖値の検査を行います。食事などの影響を受けないよう空腹時に行うため、空腹時血糖と言い、9時間以上絶食した後の状態で検査を行います。
〇空腹時血糖検査の基準
空腹時血糖値 | 判定区分 |
126mg/dl以上 | 糖尿病型 |
110~126mg/dl未満 | 境界型 |
100~110mg/dl未満 | 正常高値 |
100mg/dl未満 | 正常型 |
境界型とは、いわゆる糖尿病予備軍の状態です。
- HbA1c
血液中に占めるグリコヘモグロビン(血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンと血糖が結合した物質)の濃度を調べる検査です。血糖値が常に高い状態が持続していると、この数値も上昇します。
血糖値が食事や運動の影響を受けやすいのに対し、グリコヘモグロビン値は過去1~2ヵ月の平均的な状態を表します。そのため、日頃生活習慣が乱れてしまっている方が「血液検査があるから…」と、検査直前の2~3日前から暴飲暴食を慎んだり運動に精を出しても、検査結果にはほとんど変化が生じません。日頃の成果が目に見えてしまう検査なのです。
数値としては、6.2%未満で「優」と評価され、6.5%以上で糖尿病が強く疑われます。
〇HbA1cの血糖コントロール目標値
血糖正常化を目指す際の目標 | 合併症を予防する際の目標 | 治療強化が必要な際の目標 |
6.0%未満 | 7.0%未満 | 8.0%未満 |
適切な食事療法・運動療法のみで達成可能な場合や、薬物療法を行っている場合でも副作用なく達成可能な場合の目標 | 対応する血糖値として、空腹時血糖値130mg/dl未満、食後2時間血糖値180mg/dlが目安 | 低血糖などの副作用や、そのほかの理由で治療の強化が困難な場合の目標 |
数値目標は年齢、既往歴などにより個別に設定されます。参考値にされてください。
糖尿病は罹患すると、一生付き合っていく必要のある病気です。
早期に自身の状況を把握し、生活習慣を見直すことで予防できる病気でもあります。
検査を受けて終わり、ではなく、ご自身の健康のために、検査結果を活かし、生活習慣を見つめ直すきっかけにしていただけたらと思います。