C型慢性肝炎ちとはC型肝炎ウイルス(HCV)が肝臓に持続感染し、炎症を起こす疾患です。HCVが持続感染している症例のほとんどが、病理検査で組織学的に肝炎を伴っていますし、また肝細胞の破壊・再生が繰り返されるため、肝臓の組織が固くなる肝線維化が進展して肝硬変に至ります。肝硬変になると治りませんし、肝細胞がんの合併が高率になります。C型肝炎ウイルス蛋白による直接の発癌作用、破壊、再生を繰り返すことのよる宿主遺伝子の変化が原因と考えられています。肝機能、つまりGOT(ALT)が正常の場合、無症候性キャリアと呼ばれます。病理が進行した線維化を伴うこともあり注意が必要です。C型慢性肝炎の恐ろしいところは自覚症状がほとんどありませんので人間ドックや健康診断で血液検査をしてみなければ分かりません。気づいたら肝硬変や肝がんが発見されるようなことも多々あります。もしC型慢性肝炎と診断された場合は、線維化の進展度、活動性の評価を行い、治療法を決定することが重要です。

二子玉川メディカルクリニック